香心門「新孤独のグルメ」半夏生のタコ酢
1 今日は線状降水帯の停滞で、散歩に出られず、ネットサーフィン中に、面白い和歌を見つけた。なかなかに、人とあらずは、酒壺に、なりにてしかも、酒に染みなむ(酒壺になって酒に浸っていたい)。この世にし、楽しくあらば、来む世には、虫にも鳥にも、我れはなりなむ(この世で楽しければ、来世で虫や鳥になってもかまわない)。大伴旅人「酒を讃むる歌十三首」。
2 最近、土曜の夕方は、再放送の「孤独のグルメ」を見ながら晩酌をしている。今日は放送日ではないが、半夏生のタコ酢をつつきながら、ふとタコ壺を思い、そこから酒壺になり損ねた男の話を思い出した。出典は不明、昔の中国だと思う。酒好きな男が居て、死んだら土になって、酒壺になりたいと言って死んだ。土にはなったが、トイレの糞壺になったという話だ。
3 「孤独のグルメ」にも飽きたので、妄想をした。食道楽の男が、生まれ変わったら、五つ星レストランのナイフとフォークになって、毎日美味しい料理を味わいたいと言って死んだ。生まれ変わったのはカラスだった。夜明けとともに、目をつけた店のゴミ箱を漁って、ご馳走にありついていた。「新孤独のグルメ」では、そのカラスが主人公だ。ゴミ箱をつつきながら、昔食べた料理に出会って、人間だったころの食事を回想する。映像は、前後にカラスが登場するだけで、登場人物は井の頭五郎のまま。ゴミもゴミ箱も映さないのが肝だ。
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