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2018年9月

2018年9月27日 (木)

香心門 中央林間地域支援センター デイサービス 300927

曇り。寒い。すっかり秋の空気だ。

来所者16名。介護士さん2名。

お香の紅白戦をした。

二つの香炉を同時に盆に載せて廻し、同異を投票する。

1回戦は仏の香りを廻す。16人全員正解。

2回戦は神の香りを廻す。4名のみ正解。

この違いはなぜだろう。

面白い謎。

香席の妙味だと思う。

途中、サンマの話で盛り上がった。

近所に気兼ねせず、庭で七輪と炭で焼く家も多く、羨ましい限りだ。



2018年9月21日 (金)

香心門 お香の日の会シリウス 300921

雨。寒い。

お彼岸で、みなさん孫たちが家に集まるということで、参加者は1名。

源氏香に用いる5種の香木のうちの2種を、しっかり体験して記憶したが、香りを記憶することは難しい。

来月の会まで覚えていられるか心もとない。

そこが楽しいし、香りを記憶しようとすることで、認知症予防にもなる。

そんなことを話しながら、二人だけで源氏香をした。

第2香と第5香が同じという結果で、答は「藤袴(ふじばかま)」となった。

私も含めて、正解は無し。


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2018年9月18日 (火)

香心門 桜ケ丘記念病院延寿ホーム 300918

晴れ。爽やか。

入所者6名。介護士さん1名。

常連の100歳の女性が先月から見えないので、介護士さんに尋ねると、もう出られないでしょうとのことだった。

高齢者の1カ月は、私の数年に相当するのだろう。

私だって、今の1年は若い頃の5年に相当するというのが実感だ。

若い頃でも5年経てば体調は変化し、出会いも別れも起こる。

今は1年で、体調が変化し、出会いはともかく別れが起こる。

歳をとったら、1日1日を大切に生きろということなのだろう。

3人ずつに分かれて、お香の団体戦をした。

そのあとお彼岸の献香をした。


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香心門 白楽荘 300918

晴れ。爽やか。

早朝に出発。町田から多摩センターへ続く田舎道を、快適にドライブ。

母親のディサービスに付き添うついでに助手をしてくれている女性が、お母さんに虹色のバンダナと上着を着せて来ていた。

アボリジニの手作りのお土産だそうだ。

ほほ紅も付けてもらい、ご本人はうれしそうだ。

息子にはできない親孝行だ。

組香。

秋風に たなびく雲の 絶え間より

   もれ出づる月の 影のさやけさ

        左京大夫顕輔

献香。お彼岸。


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2018年9月15日 (土)

香心門 東建ふれあいサロン 300915

曇り時々雨。涼しい。

天気と連休のせいで、男二人。

香を焚きながら世相談議。

昨日はここの自治会主催の敬老のお祝いの会で・・・、ということから、高齢化や認知症、孤独の社会問題化の話になって、あっというまに時間が過ぎた。

どれも、聞きなれた話題だが、現実味を帯びて確実に押し寄せてきている。

最近は、大地震も頻繁で、平成最後の年は、後世どんな総括になるのやらと言うのが結論だった。


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2018年9月11日 (火)

香心門 プレマみなみ風 300911

晴れ。やっと秋の到来。

今日も、お香の団体戦「薫香関ヶ原」を準備して、みなさんが集合する前にセットした。

簡単すぎるようなので、アロマ香炉もセットした。

3つの香りが混在する演出だ。

いつも参加する男性のMさんが見えない。

職員さんが耳打ちで亡くなったことを教えてくれた。

愛嬌のある笑顔で、ウィットに富んだやり取りをして、座を盛り上げてくれていた。

高齢になると、突然ガタガタと崩れる。

普段は時間が止まっているようで、回り始めるとコマ落としになる映画のようだ。

団欒はすべて一期一会だということが身にしみる。

香はいつものように楽しく、みなさん喜んでくれたと思う。


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2018年9月 7日 (金)

香心門 金井原苑 300907

晴れ、曇り、雨。

デイサービス来所者5名。介護士さん1名、

年に一度来るプロのマジシャンのボランテイアとぶつかり、負けて、常連の5名だけの会になった。

介護士さんも入れて、3対3で、お香の対抗戦をした。

先月から始めて5回目。だんだん、板についてきた。

私の18番の香席ネタは4年目、400回近くしたことになる。

これだけやると、へぼでも、不備や角がとれて、それなりにさまになってくる。

いつか古典になるなどと、妄想している。

来月は来所者全員、20名以上でやりたいと頼んだ。

4百年前、秀吉が開いた大茶会は、参加者は千名だったそうだ。

どうなることやら。


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2018年9月 6日 (木)

香心門 グレープの里 300906

曇り。台風の名残の風。

デイサービス来所者6名。介護士さん1名。

紅白2組に分かれて、薫香関ヶ原。

92歳のご夫婦も紅白に分かれた。

2炉を同時に廻して、香りの同異を競った。

普通の聞香より格段に成績が良い。

最後に残った婦人が、最近、料理の匂いが分からなくなって、認知症を恐れていたが、今日は皆分かって、すっきりしたと感謝していた。

難しい課題で成績を競うより、分かった喜びを味わってもらう方が大切なのだ。

香席の構造が分かった気がした、

幸せそうなご夫婦のほかは、ご亭主を無くされたご婦人ばかりで、みなさん口ぐちにさびしさを漏らしていた。

英国では、メイ首相の旗振りで、孤独対策大臣が任命されて、国を挙げて取り組み始めたそうだ。

孤独は人類の宿命で、永遠の課題だ。

香はその答の一つだ。


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2018年9月 4日 (火)

香心門 ベルホーム 300904

今年最強の台風が徳島、神戸に上陸。余波で蒸し暑く強風と雨。

入所者12名。介護士さん2名。

どこのホームにも、奥の方の席にかけて、微笑みかけてくる女性が居る。

順に香炉を廻して、感想を言う、観賞香をする。

とても文学的な言葉で答が返ってくる。

あとで顔を思い出そうとすると、みな同じ顔に思える。

高校の近くにあった女学校の文学少女のようにも思える。

今日もそんな人がいた。

いつも奥の席なので、介護士さんが気を利かせて、車椅子を主客の席につけた。

会話をした。「99歳と7カ月なのよ」とあでやかに笑った。


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