香炉屋日記290519
昨夜、夢を見た。今はない実家の勉強部屋で、目が覚めた夢だ。
押し入れのふすまの隙間から光が漏れている。
そっと開くと、そこは天の川を見渡す岸辺だ。
細い光の流水が、曲がりくねっている。曲がり角のそれぞれに、緋色の毛氈と野点て傘が設けられて、人が座っている。かぐや姫1号もいる。
流れてくる香炉が自分の前を通り過ぎるまでに和歌を読み、次へ流す、曲水の宴。香席そのものだ。
昼間、「源氏物語に親しむ会」の人々に、香りを覚える秘訣は、言葉に変える事だと教えた事を思い出した。
源氏物語の女性たちと香りの対比。次回はそれをテーマにしよう。薫香源氏絵巻(くんこう げんじえまき)。
辛の香(紫の上)。甘の香(朧月夜)。苦の香(浮舟)。花の香(紫の上)。渋の香(明石の上)。樹の香(落葉宮)。橘の香(花散る里)。乳の香(雲居雁)。銀の香(朝顔)。皆、実在する香木の香りだ。
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