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2017年2月

2017年2月28日 (火)

香心門 よみうりランド花ハウス 290228

晴れ。風なし。11℃。

ショートステイ来所者7名。介護士さん1名。

ショートステイとは、家族の留守などで、ホームにPhoto 数日間宿泊すること。

初対面だし、今回限りの一期一会。

それでも、一つの香炉を廻して同じ香りを楽しむうちに打ち解け、話も弾んだ。

「同じ釜の飯」というが、「同じ香炉の香り」の功徳か。

誰にもいつでも良い香りというのは幻想で、良い思い出とか良い言葉とセットになった匂いが、良い気分にさせてくれるのだと思う。

今日は話も笑いも弾んで、良い記憶が出来て、これから香を聞くたびに、良い気持ちが湧いてくれるといい。

別れ際に、今度また来たいから、次のお香の会はいつか尋ねる人もいた。

2017年2月24日 (金)

香心門 ベルホーム 290224

晴れ。12℃。無風。

入所者14名。介護士さん2名。

自力で歩ける人は1人だけ、話が出来ない人や、手が不自由な人が大部分だ。

香炉を二基廻した。

介護士さんが香炉と共に廻り、一人一人の状態に合わせて、導いたり、手を添えたり、助力をした。

組香も献香も、全員が何一つ省くことなく、きっちりやれた。

二年の間に、ホームの理解も深まり、介護士さんも熟達した。

いつか介護士さんだけで出来るようになればと思う。

その日が楽しみだ。Photo

2017年2月21日 (火)

香心門 桜ケ丘記念病院延寿ホーム 290221

晴れ。10℃。強風。

入所者11名。介護士さん1名。

歩ける人は一人しかいない。話せない人、手が使えない人も多い。

それでも1年以上の顔なじみだ。

全員リラックスして、遊ぼうという気持ちがあふれている。

香には、何かにささげる供え香(献香)、場を清める空香、そして和やかに遊ぶ玩香がある。

香は障害の影響を受けにくい。

みなさん、満面の笑顔。

遊びをせんとや生れけむ、戯れせんとや生れけん、遊ぶ子供の声きけば、我が身さえこそ動がるれ。梁塵秘抄。後白河法皇伝。

Photo

2017年2月20日 (月)

香心門 中央支援学校高等部 290220

晴れ。強風。春二番。

未だ朝は寒い。早く着いたので校門前の駐車場で待機。

送迎の父兄や生徒、先生たちが、白い息を吐きながら、吸い込まれていく。

自分の倍もありそうな男の子を引っ張っているお母さんもいる。

小さな孫を連れた、私と同年輩の祖父母らしき人もいる。

みなさん頑張っている姿に力づけられる。

第1時限。高等部肢体2年。生徒21名。先生13名。

五味の香。組香。献香。

第2時限。高等部1、3年。生徒 9名。先生 3名。

五味の香。組香。献香。

今日の授業を終えて、残すところあと1回だけとなった。Photo

2017年2月18日 (土)

香心門 お香の日の会 290218

晴れ。10℃。大和市シリウス。

源氏物語に親しむ会7名。他1名。

一十八日を縦に並べて潰すと、香という字になる。

お線香の組合が始めたそうだ。

毎月、曜日に関係なく18日に開催している。

組香。

人はいさ 心も知らず ふるさと

ぞ昔の 香に匂ひける 紀貫之

源氏物語にちなんで、六種(むくさ)の香材のうちの三種を楽しんだ。

献香。沈香を楽しんだ。

源氏香に挑戦したいという希望が出された。

十年早いと言いたいところだが、次回やってみようと思う。Photo_2

2017年2月16日 (木)

香心門 中央林間地域支援センター 290216

晴れ。最高気温15度。

来所者14名。介護士さん1名。

少し早く入室。みなさんグループに分かれて、雛飾りを作成中。

その間に、全員の名前と顔を覚えなおした。

開始後、名前を呼ぶようにしたら、雰囲気も良く、集中力も高まった。

現実で同じ香りに出会うと思い出せるが、空想では香りそのものを思い出すことはできない。

香りを何かに例える、つまり言葉にすると覚えられる。

そんな、香りの覚え方の話しをした。Photo

2017年2月15日 (水)

香心門 中央支援学校高等部家庭科部 290215

晴れ。穏やか。

生徒13名。先生7名。

放課後のクラブ活動。

五味の香と献香を楽しんだ。

伽羅の香りと初めて出会って、生徒たちは満面の笑顔で喜んでくれた。

私も、高校生に囲まれておしゃべりができて、楽しかった。Photo

2017年2月14日 (火)

香心門 プレマみなみ風 290214

晴れのち曇り。

入所者8名。介護士さん4名。

香りを言葉に変えて記憶する、という部分が、このお香の肝だ。

介護士さんのうち3名は研修中の新人たち。

手元がおぼつかない人や、耳が遠い人、心を閉じがちな人などに、マンツーマンで点前をさせてくれた。

献香では、入所者は勿論、若者たちも、神妙に祈りを奉げていた。Photo

2017年2月13日 (月)

香心門 中央支援学校中学部3年 290213

晴れ。日差しが暖かい。

生徒16名。先生8名。

五味の香と献香。

去年と同じ生徒たちだ。

伸び盛り、1年でずいぶん大人びるものだ。

元気づけられた。Photo_2

2017年2月 8日 (水)

香心門 ひらお苑 290208

晴れ。穏やか。

ディサービス来所者30名。介護士さん3名。

大きなテーブルを8卓くっつけて、囲んだ。

香炉を3基廻した。

介護士さん3名も、このお香の会のやり方に慣れて、3チームを率いて、それぞれで進行してくれた。

私は火を起こし、香炉に埋め、香材を載せて、介護士さんに渡すだけだ。

香は嗅覚だけの遊びではない。

言語による記憶、分析、分別と、嗅覚、視覚、聴覚、場合によっては味覚を連合させた、総合的な脳の活動だ。

この方向に、わが香心門の目的地があると思う。Photo

2017年2月 4日 (土)

香心門 グレープの里 290204

晴れ。3月の陽気。

ディサービス来所者5名。介護士さん1名。

組香。今日から2月の和歌に替わる。

人はいさ 心も知らず ふるさと

ぞ昔の 香に匂ひける 紀貫之

この花は、匂うということで、梅なのだろう。

ホームの前庭は、花の樹が多く、早咲きの河津桜は散り終わり、梅も盛りを過ぎ、桜のつぼみが膨らんでいた。

近所の農家のご隠居が多く、のんびり、じっくり、マイペースを尊重して、香を楽しんだ。Photo

2017年2月 3日 (金)

香心門 金井原苑 290203

晴れ。3月なみの気温。

ディサービス来所者7名。介護士さん1名。助手1名。

サンルームのような日当たりのよい部屋で心地よい香席になった。

人はいさ 心も知らず ふるさと

ぞ昔の 香に匂ひける 紀貫之

いつもの通り、最後は一人ずつ献香。

こういう施設では、営業や宗教活動は、してはいけないことになっている。

献香では、クリスチャン、仏教の諸宗派、無宗教の方々それぞれ手などの形は違っていても、自然に、亡き家族や祖先に、心の中で呼びかけているようだ。

香は、見えないけれども、確かに在る世界に導いてくれる。

若いうちは、具体的な現在の現実しか信じないが、私も含めて高齢になると、親しい人々があの世にたくさんいて、抽象的なあの世が見えるようになる。

あの世を持つことと、特定の神仏を信仰することは、別次元のことだと思う。Photo

2017年2月 1日 (水)

香心門 中央支援学校家庭部 290201

晴れ。穏やか。

高校生13名。先生3名。

家庭部とは、放課後に行う、趣味のクラブ活動のこと。

香炉3基で、組香のみで、ゆっくりと、会話をしながら1時間を過ごした。

笑いの絶えない、和やかな会だった。

月末に、献香で、もう一回やる約束をした。Photo

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