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晴れ。穏やか。
入所者13名。介護士さん3名。
君がため 春の野にいでて わかなつむ
わがころもでに 雪はふりつつ 光孝天皇
香組みに春の七草をあてた。
誰ともなく七草がゆの話になった。
近所の土手や野原で夫や子供が摘んできた七草を、粥に入れて食べさせた話などが交わされた。
目や耳で得た記憶は時のかなたに消えるが、味や匂いの記憶はつい昨日のことのようによみがえる。
おいしうて、 やがてかなしき、菜粥(ながゆ)かな。
(参)おもしろうて、やがてかなしき、鵜舟(うぶね)かな。芭蕉。
晴れ、暖かい。
第1時限。小学6年肢体部門。生徒8名。先生6名。
五味の香、組香、献香。
香炉を2基用いた。
大きく2チームに分かれ、対抗戦にした。
結果は全問正解だった。
大喜びだった。
第2時限。小学1~5年肢体・視覚部門。生徒13名。先生8名。
香炉を6基用いたので、それぞれの先生と生徒がマンツーマンで、ゆっくり楽しんでくれた。
帰りがけに、作業学習の一環の「パン販売」のパンを貰った。
晴れ。穏やかだが寒い。
第1時限。中学肢体部門8名。先生6名。
五味の香、聞香、献香。
先生と生徒が6チームになって、参加。
香炉は1基だけで、順番に聞いた。
献香では手を合わせたり、煙と香りを体に浴びたりした。
教室に香りが充満して、後半、約2名の生徒が熟睡した。
これは鎮静作用のある沈香の正しい楽しみ方なのだ。
第2時限。高校部門21名。先生5名。
聞香と献香に絞ってじっくりやった。
香炉を3基用いた。
生徒から、質問が多く出された。
充実した授業が出来た。
晴れ、寒い。
施設は、大観覧車のふもとにある。見上げる青空がさわやかだ。
入所者4名。
春の七草で組香。
目が不自由な女性が、一句詠んでくれた。
香満ちし、へやに一輪、梅の花。やすこ。
梅が季語なので俳句になっちゃったと弁解。
俳句と川柳の違いの話になった。
川柳仲間の別の女性が、面白い見本があると、披露してくれた。
死にたいと、言いつつ毎日、薬飲む。
お迎えは、どこから来るのと、孫が訊(き)き。
みんなで大笑いした。
百歳近いからこそ、笑いもさわやかだ。
第1時限。聴覚部門小学部。9名。先生5名。
落語のめくりを用いれば、香に聴覚は不要。
楽しんでくれたと思う。
第2時限。視覚部門小、中学部。3名。先生2名。
中学生が点字のタイプライターを持ってきて、薫香録の答や会話をその場で打ち込んでいた。
先生も、予め、資料を点字にしてくれていた。
私も、火傷をしないで献香ができる香炉を工夫して持参した。
昨年より格段と改善が進んだ。トヨタのカンバン方式のようだ。
来所者15名、介護士さん2名。
みなさんが同じテーブルを囲んで着席すると、職員さんが名前を書いたカンペをくれることになっている。
香炉が廻っている間、人々の心がバラバラになりがちだったが、名前を呼ぶことで、しっかりとまとまる感じがする。
さらに、昔の人のように、下の名前を呼び合うと、親しみが増す。
今日もその良さを実感した。
大和市生涯学習センター
「源氏物語に親しむ会」から8名、他2名。
この施設では、火気が使えない為、電気の香炉を用いた。
残り香もまずいので、少量の伽羅と黒方を楽しむことにとどめた。
薄い香りなので、心を込めて味わった。
かえってよかったと思う。
電気の香炉はコードが付いており、10人が順に手渡しをする煩わしさを懸念したが、実際にやって見れば、杞憂だった。
「源氏物語に親しむ会」のみなさんは、先週「梅が枝の帖」を学んだところで、そこに登場する練り香「黒方」に興味津津だった。
その話を中心に、正倉院に納められているたくさんの香料や薬草、香木の蘊蓄をした。
入所者14名、介護士さん2名。
晴れ。寒い。
参席の女性が「天皇即位時の年齢の歴代最高齢は平成天皇で満57才、次がこの光孝天皇で57才、数カ月の違いだ」と教えてくれた。
帰宅して確認したらその通りだった。
新年早々、良い話が聞けた。
入所者にも、そして天皇にも、色々な人生があるのだと思った。
晴れ。暖かい。
ディサービス来所者7名、助手1名、介護士さん1名。
3か月休養だった助手が復帰。84歳になられたとのこと。
それでも私と介護士さんを除けば最年少。
香炉の底でテーブルに傷をつけないように、全員に折敷きを縫って用意してくれた。
折敷きを用いる香炉の受け渡しの作法を、工夫しなければならない。
来月は150年物のぬか漬けと、白菜漬けを、戴く約束をした。
亡くなったご主人も酒のみで、大好物だったとのこと。
「香のもの」つながりだ。
教員14名。
新学期、お香の授業の打ち合わせ。
1年ぶりに、小、中、高校生12クラスで1回ずつの授業。
五味香、組香、献香。
生徒に合わせて、クラス別に内容を打ち合わせた。
大部分の先生は、息子や娘の世代だ。
教頭先生も校長先生も、年下だ。
我ながら、不思議、浦島太郎の気分だった。
入所者6名、介護士さん2名。
新春なので「春の七草」で香を組んだ。
せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ。
7種の沈香の、香りの違いを楽しんだ。
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