香心門 ベルホーム ２８０５３１

晴れ。

入所者９名。介護士さん２名。助手と私。

実技はすべて助手がしてくれるので、私は司会進行。

組香。

花の色は うつりにけりな いたづらに　わが身世にふる ながめせしまに　小野小町

１００歳の女性も参加、和歌の朗読も、点前も、よどみなかった。

今日、もう一人の助手をしてくれていた女性が、病を得て、もう参加できなくなったと知らせてきた。老いや認知症は自然の摂理だが、若い人の病は、なんともやり切れない思いがする。

昨日まで雨が続いて、空気に湿気があったせいか、香りがよくたった。

献香。

伽羅も香りがよくたった。

香心門 よみうりランド花ハウス ２８０５２４

晴れ、気温は夏だが湿度が低い。

入所者６名、介護士さん１名。

組香。

花の色は うつりにけりな いたづらに　わが身世にふる ながめせしまに　小野小町

献香。俤（おもかげ）香

都内１の大型施設なので、このフロアで開くのは、２月以来久しぶりだった。

目が不自由で、俳句で日記をつけている女性から、

前回のお香の日に作った俳句を頂いた。

満ちたりし、香に浸りて、安らぎぬ。やすこ

香心門 中央林間地域包括センター ２８０５１９

五月晴れ。

来所者１０名。介護士さん３名。

組香。

花の色は うつりにけりな いたづらに　わが身世にふる ながめせしまに　小野小町

献香。

十徳香、その五　静中成友。さびしさを消す香り。

早めに着くと、みなさん、椅子で円陣を組んで、風船のトスゲームをしていた。

体の不自由な方も、不自由を忘れて、風船を追っていた。

見ている私も、興奮して、力が入った。

もう何年も、こんな風に、楽しく興奮することが無かったな、と思う。

「遊びをせんとや生れけむ、戯れせんとや生れけん、遊ぶ子供の声きけば、我が身さえこそ動がるれ」。『梁塵秘抄』

歳をとると、孤独の渦に引き込まれていく。

老いと孤独はセットだ。

せめて一時、孤独を忘れさせる、香道ができればと思う。

香心門 延寿ホーム ２８０５１７

雨、肌寒い。

入所者１０名。介護士さん２名。

組香。

花の色は うつりにけりな いたづらに　わが身世にふる ながめせしまに　小野小町

雨で湿度が高いせいか香りがよく立った。

献香。

十徳香、その二　清浄心身。

　清らかな香りを聞いて、精神自ずから爽快となる。妙香に喜びあり。

香心門 ひらお苑 ２８０５１１

強風、雨、多湿。

入所者５名。介護士さん１名。

聞香は、火の入った香炉を、一人一人が扱うので。施設側も安全を気にして、介護士さんを補助につけ、入所者の人選も厳格にしている。

手先のおぼつかない人や、寝たきりの人も参加できるお香の会をしたいと思う。

昔からの瞑想香を手直しして、薫香炉で、狭い部屋を伽羅の香りで満たして、・・・。

施設長の承認を得て、来月から試してみようと思う。

香の名前は、思案中。

香心門 プレマみなみ風 ２８０５１０

曇。

入所者６名、介護士さん１名

１０１歳の女性が主客。和歌を朗詠してくれた。

花の色は うつりにけりな いたづらに

　わが身世にふる ながめせしまに　小野小町

組香

第一香は花、第二香は我が身。第三香はどっち？

目や耳や指が不自由な方には、介護士さんが手を添えてくれた。

鼻には不自由ということが無いので、みなさん自由、平等に楽しめた。

献香。伽羅。

十徳香の二．清浄心身。

自然に合掌をしていた。

香心門 金井原苑 ２８０５０６

強風、小雨。

デイサービス来所者６名、介護士さん１名。

助手さんが香を点ててくれたので、私は蘊蓄 。

好評をいただいた。

組香

花の色は うつりにけりな いたづらに

　わが身世にふる ながめせしまに　小野小町

「平安時代の美人について」。

献香。

十徳香の一．感動鬼神。

「正倉院、国宝、蘭奢待について」。

香心門 グレープの里 ２８０５０４

デイサービスの来所者５名、介護士さん１名。

組香

花の色は うつりにけりな いたづらに

　わが身世にふる ながめせしまに　小野小町

雨に打たれれば、花だって、色あせる。

歳月に打たれれば、絶世の美女だって、同じだ。

高齢の方々にどうか、という気持ちはあったが、かえって喜ばれた。

献香。

十徳香の五．静中成友。

伽羅より、黒方の方が、評判が良かった。